JBL の LINK BAR (AndroidTV 搭載サウンドバー)は買ってはいけない
少し前に JBL のサウンドバー、LINK BAR というのを買ってみた。サウンドバーというのはあまり馴染みがなかったのだけど、テレビの前とかに設置するタイプの横長の(バー状の)スピーカーのこと。
JBL ANDROID TV・GOOGLE アシスタント搭載サウンドバーJBL JBL LINK BAR
- 出版社/メーカー: JBL
- メディア: エレクトロニクス
この LINK BAR、他のサウンドバーと少し違っていて、AndroidTV と Google アシスタントを積んでいるのが特徴のシロモノ。 そのため、こいつをテレビに繋ぐといろんなことができる。
- chromecast の代わりになったり
- AndroidTV 向けのアプリを動かしたり
- (家電などの)音声操作をしたり
- テレビの音をスピーカーとして流したり
- bluetooth で音楽を流したり
LINK BAR はこういう特徴を併せ持ったオールインワンのサウンドバーにあたる。スマートサウンドバーと呼んでもいいかもしれない。 ざっとぐぐった限りだと、こういう製品は他には見当たらなかったので、クリスマスプレゼントと言い訳して手を出してみた。
Google アシスタントとして
引っ越しを機に Google アシスタントが追加で欲しかったタイミングだったので、リビング用の Google アシスタントとして導入してみた。 (いままで使っていた Google home mini は寝室に移動した)
いままでは Google home mini に赤外線に対応したスマートリモコン、そしてリモコン対応の HDMI 切替器を組み合わせてテレビを操作していたのだが、 LINK BAR の導入によってこんな感じに変わった。
電源操作
- Before
- 電源をつける/消すのトグル操作
- After
- 電源をつける/消すの冪等操作
- 現在の状態を気にしなくてよいの最高
- ただし、ルーティンに組み込む方法が見つからない
- Before
ボリューム制御
- Before
- つかっていなかった
- After
- 「ボリュームあげて/さげて」
- Before
FireTV の操作 (DAZN アプリの操作)
Spotify の操作
- Before
- chromecast で BGM を流して
- chromecast とつけないと、google home mini で再生が始まっちゃう問題がついぞ解決できなかった
- デフォルトの再生機器に指定していたはずなんだけども…
- chromecast で BGM を流して
- After
- BGM を流して
- Before
いままで出来なかったこと (やっていなかっただけかも?) ができるようになっていて、便利になった感じがある。 まだ、個々のアプリのコントロールはうまくいかないのか、「DAZNでアーセナルの試合を再生して」と頼むと Youtube の検索結果が出てくるなどイマイチな部分もあるが、 コントロールする範囲が広がったのはとても良い感じ。
ただし、このあたりの提供されているボイスコマンドについては説明書やネットにほとんど情報がなかったのでいろいろ声をかけて学んだものなので、 そのあたりは結構残念である。便利なのにまだ知らずに使えない機能とかありそうだし。
ここまでは褒めてきたが、一方で大きな欠点がある。音声操作をすると AndroidTV アプリが一時停止してしまうのである。 DAZN でサッカーを見ているときや Spotify で音楽を流しているときに「OK, Google」と呼びかけると、動画や音楽がぴたりと止まってしまうのだ。 そして操作が終わるまで停止したままになってしまう。(しかも Spotify の場合は一時停止から復帰しないので、「OK, Google 再開して」と追加で頼む必要がある) たとえば、ボリュームを下げてと頼むと 10〜20秒ぐらい音楽が止まるのはちょっとしたストレスである。
有人に聞いたところ、他の AndroidTV (Bravia など)では音声操作の最中はボリュームを下げるようになっているとのことなので、これは LINK BAR 特有の実装なのかもしれない。
なお、この件について JBL に問い合わせたところ以下の回答を得た。
お問い合わせ頂きました動作についてご案内致します。 念の為、こちらの実機にて検証致しましたが、ご申告内容と同じ動作となりました。 つきましては、弊社製品では、動画再生が一時停止するのは、製品の仕様となります為変更等することが出来かねます。
仕様であるということで今後改善する可能性は低そうなのが非常に残念である。 日常的に Google アシスタントを使っていると、この仕様はろくでもないとすぐに分かるのだが、 JBL のひとは Google アシスタントを使ったことないのかもしれない。
これを期待して LINK BAR を買うのであれば、再考を促す必要のあるひどい仕様だと思う (しかも買う前はわからないやつ)。
現在は LINK BAR の Google アシスタント機能を無効にしてもう一台 Google home mini を買い足すべきか、本気で悩んでいるところです。
よいところとわるいところ
以下、ざっくり箇条書きでまとめました。
よいところ
- 専用のスピーカーなのでちゃんといい感じの音が出る
- いままで聞こえなかった音が聞こえるようになった (気がする)
- いい耳を持ってるわけじゃないので、いい感じとしか言えない
- 低音が出てるのは間違いない
- LINK BAR のリモコンでテレビが操作できる
- デバイス/ケーブルが減った
- いままで chromecast, FireTV, Google Home mini とごちゃごちゃしていたのがひとつになった
- 音声操作でできることが増えた
- テレビの電源を確実にオン/オフできる
- スマートリモコンだと、トグル操作になってしまうのと異なる
- テレビの電源を確実にオン/オフできる
- まともな bluetooth スピーカーが手に入った
わるいところ
- Google アシスタントの実装がいまいち
- 音声操作中は使うと AndroidTV のアプリが停止するという仕様がある (前述)
- 返品理由になりうるひどい動作
- Google アシスタントに提供されている操作がよくわからない
- 比較的便利な機能があるようだが、どういう操作があるのか説明がない
- HDMI 入力が搭載されているが、Google アシスタントから操作できない
- HDMI に名前をつけておいて、「OK グーグル、レコーダーに切り替えて」って操作できると最高なんだけどなあ
- ここだけリモコン操作が必要
- パフォーマンスがちょっと悪い?